奥歯に金属冠を被せてから症状がでた KYさん(61歳男性)

奥歯に金属冠を被せてから症状がでた KYさん(61歳男性)

奥歯に金属冠を被せてから症状がでた KYさん
KYさん(61歳男性)は、30年以上通っている近所の歯科医院で、右上の奥歯に3本の金属冠を被せてもらいました。
その直後、右が低く感じましたが食事の時歯を噛みしめると、あご(顎)が左から右にずれ落ちるように感じました。そのために右の前歯が強く当たり痛みました。

そこで同じ歯科医院で、右の前歯を削ってもらったのですが、今度は左の前歯が当たって痛くなり削ってもらいました。

自分では新しく作った右上の奥歯が低いことが原因なのではないかと思っていたので、型をとって調べてもらいました。しかし異常はないとのことで「気長に調整しましょう」といわれました。

それから次々と当たっていると思うところを削ってもらいました。この次は大丈夫だろうと期待しながら、1年が経過しました。その間に6本の歯について合計10回、調整のために歯を削りました。

しかし、一向によくならず、そのうち下の前歯が上の歯の内側に食い込むようになり、こめかみから顔全体にかけて痛くなってきました。首筋や肩も凝るようになりました。

特にうつ向いて長いあいだ本を読んでいるときなど、下の前歯が上の前歯の内側に当たり、口の中の前方部分が炎症を起こしたように痛くなります。そのため歯を合わせないようにして、1時間ほどすると痛みがおさまるということを繰り返しました。

そのことを医師に訴えたのですが、「もう少し削って様子を見ましょう、大丈夫です」という返事が繰り返されるだけでした。次第に不安がつのってきてそれまで長い間、歯を大切にしてきたのでとても残念でした。

仕方なく中央図書館に行き、歯科関係の本を探して読んでみたのですが、問題の解決に結びつくような情報は得られませんでした。
そこで大学病院で診てもうことにしました。しかし、治療開始の時期は自費治療で半年先、保険診療では一年以上待つことになるといわれました。治療方法について尋ねると、「その時に決めます」という返事でした。

そこで電話帳で調べてみたのですが、「矯正治療」についてはたくさん載っていても、「噛み合わせ治療」という項目は見つけることができず途方にくれました。

最終的にはネットで検索して来院されました。しかし、自費診療であるということに不安を感じていました。それだけの費用をかけても本当に治るのかどうか不安だったからです。

またコンピュータを使って診断と治療をすると書かれていても、治療の様子がわからないうえに、治療期間についても、また最終的に必要となる費用の総額についても不明なため、受診することをためらっていました。しかし、家族の後押しもあって受診することに決めました。

KYさんは不安を抱えながらも来院されました。
さっそくあご(顎)の力抜いて楽にした時の顎の位置と、歯を噛み合わせたときの顎の位置をコンピュータ上で比べてみました。そうするとこの二つのあご(顎)の位置には大きなずれが見られました。

楽にしている時の顎の位置(下顎安静位)に対して、歯を噛み合わせたときの顎の位置(習慣性咬合位)は4ミリも後ろにずれていました。つまり上下の歯を合わせて噛む度に下のあご(顎)が右後ろにずれるように噛んでいたのです。

このように歯を噛み合わせるたびに、あご(顎)がずらされることによって、顔面の筋肉や首筋の筋肉、肩、腕の筋肉に痛みが出ていたことがわりました。


奥歯に金属冠を被せてから症状がでた KYさん

そこであご(顎)をずれなくするために、オーソシスを作って使ってもらいました。
装着後9日目に再び来院されたのですが、最初の3日間は首から上のすべての筋肉が痛むような感じで身体もだるく、辛かったそうです。

しかし、しばらくするとそれにも慣れてきて、とにかく前歯が当たらなくなったことだけでもとても快適に感じられるようになりました。

それからオーソシの乃調整を3回ほど繰り返して三か月後には、右の肩から首筋にかけての痛みはすっかり無くなりました。しかし口を開けるときに、右の顎関節のところが凝っているようなだるいような感じがするという症状が残りました。

結局すべての症状がなくなるまでには、一年ほどかかりました。

最初に来院されてから一年後に、最終的な治療(2次治療)を開始しました。そしてそれから10カ月後の上下左右8か所の金属冠(かぶせ物)を新たに作りの直して治療を終了しました。

それから4年以上が経過しましたが、今では噛み合わせのことは忘れて生活されています。



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