噛み合わせ症候群とは

噛み合わせ症候群とは

噛み合わせ症候群とは
噛み合わせ症候群とは、歯の噛み合わせの異常が原因で起こる、さまざまな不快症状の集まりのことです。 一般的に「顎関節症」と呼ばれているものもこの中に含まれます。

その他にも、肩コリや首筋の痛み、頭痛などさまざまな症状があります。欧米ではこれらの症状を含む疾患の総称を"TMD"(ティエムディ)※と呼んでいます。

TMD"(ティエムディ)の原因は、一般的にまだ分からないということになっています。もちろん治療法も確立されていません。この病気で苦しむ人は全人口の20%~40%、つまり5人に一人から二人もいるのではないかといわれています。
噛み合わせ症候群(TMD)の症状は一見関係が無さそうな症状が含まれています。そのためそこに共通の原因があるとは考えにくいと思います。そのために学会では一つの原因に絞り込むことが出来ずに、多因子性疾患であるといことになっています。

当院ではある有力な仮説にもとづいて治療をしています。その仮説とは、「神経筋機構論」※というものです。この説は今から45年も前に、アメリカのシアトルの歯科医、バーナードジャンケルソン※という臨床医によって提唱されました。

当院では、この説にもとづいて治療を行ってきましたが、今ではほとんどの症例が解決可能であると考えています。

この理論では、噛み合わせ症候群の原因は噛み合わせの異常にあると説いています。
噛み合わせの異常とは、下のあご(下顎)の位置の異常(ずれ)のことです。

位置の異常(ずれ)とは、関節やあごを動かす筋肉に緊張がなく、最も楽(安静)なあごの位置が、歯をかみ合わせて機能することによって安静ではない位置にずらされることです

つまり関節や筋肉にとって都合が悪い顎の位置で無理に機能させられることによって、思わぬ症状が出てくると考えています。それが原因で顎を動かす筋肉やあごの関節に緊張と障害がもたらされます。顎関節症やさまざまな筋肉症状はこのために引き起こされています。

あごの位置の異常は噛み合せ症候群のほかにも、歯の健康そのものにもさまざまな好ましくない影響をもたらします。

歯とその周辺の組織への影響
噛み合わせの異常は、歯そのものと歯を支えている歯周組織にも悪い影響をもたらします。歯そのものへの影響としては、歯の異常な摩耗(咬耗)があります。あごが異常な動きをするからです。歯周組織への影響としては、歯周組織に異常な力が加わることによって歯周組織の破壊が早まります。

その結果、歯の異常な早期の喪失がもたらされます。いずれにしてもあごの位置異常のために、適正なあごの運動がなされずに歯に好ましくない異常な力が加えられることが原因です。

本態性歯痛
本態性歯痛とは、歯科的にいくら調べても原因がわからないのに執拗に歯の痛みを訴える病気のことです。これもあごの位置の異常からくる関連痛の一つと考えられています・

義歯などの不調
あごの位置が異常な状態で義歯を作ると、よく噛める義歯を作ることはできません。筋肉が最も楽で機能しやすいあごの位置で義歯を作ると自然で痛くなく、よく噛める義歯を作ることができます。