目の奥、顎の付け根辺りが同時にいたむ片頭痛についてyahoo知恵袋で回答しました

頭痛について 画像の位置(目の奥、顎の付け根)辺りが同時に痛みます

頭痛について
画像の位置(目の奥、顎の付け根)辺りが同時に痛みます。
痛くなるのは片方側で、両側が同時に痛くなることはありません。
比較的右側が痛くなるとこが多いです。

ひどいときは3日ほど鈍痛が続き、動きたくないほど痛くなる時もあります。吐き気もあり過去に嘔吐したこともあります。
市販薬(ロキソニンなど)も一切効きません。
20
代後半女性、子持ち。仕事はパート。頭痛は20代前半から毎月最低1回は頭痛がでます。

頭痛外来に行きCTを撮ってもらいましたが異常なし。
片頭痛と診断され漢方と薬を毎日飲んでいますがあまり効果はありません。
頭痛薬に漢方を処方されましたがこちらもあまり効果がありません。

耳のした、顎の付け根が痛むので顎関節症の可能性も疑っています。
口を大きく開けることに痛みはありません。指を縦にして3本綺麗に入ります。
ですが物を噛むときにカクカク音がします。就寝時歯ぎしりもあります。
顎関節症場合は、同時に目の奥が痛むことはあるのでしょうか?
または別の病気なのでしょうか?
同じ症状の方がいれば教えていただけばと思います。

回答

かみ合わせとの異常と顎関節症や頭痛などの身体の不調との関係について興味をもって長年治療をしてきた歯科医師です。

 

頭痛外来で片頭痛と診断されたそうですが診断名が分かったとしても、これといった治療法がなく、鎮痛剤を処方するくらいしか対処法がないとうことであれば、これは現代医学の悲しい一面を示しているということになります。

 

毎月1回は頭痛がおこりその鈍痛が3日間も続いて吐き気もあり、そのために身体を動かすことが億劫になり、倦怠感に見舞われるというようなことが長年にわたって繰り返されてきたということですが、その辛さをお察しします。

 

その上唯一の対処法としての薬物療法もまったく効果がないということであれば、将来について絶望的にならざるを得ないのではないでしょうか。

 

しか内科的な治療法に期待できないとしても、まったく対処法がないというわけではありません。

 

片頭痛や緊張型の頭痛といったようなある種の頭痛(群発性頭痛を除く)は、顎関節症に随伴して起こるということがよく知られており、顎関節症を治せば頭痛もそれに伴って消えることが少なくないからです。

 

耳の下、顎の付け根が痛むということですので、たとえ十分に開口することが出来たとしてもこれは顎関節症の立派な症状です。さらに目の奥がが痛むというということも、顎関節症の患者さんがよく訴えられる随伴症状の一つです。

 

これらの症状は顎関節症を含めてその周辺の筋肉が緊張することが原因で起こります。これらの筋肉が緊張する最大の原因は歯のかみ合わせによって下顎の位置が狂わされて、筋肉との関係が異常になるためです。

 

下顎の位置が狂うと、下顎に付着している無数の筋肉と神経の位置のバランスが崩れます。そうすると関連しているそれらの筋肉や神経が変化した位置に適応するために異常な筋活動をするようになります。その結果筋肉が異常に緊張して疲労します。

 

通常は顎の筋肉や首筋の筋肉、肩の筋肉などが凝ったような感覚を覚えるようになりますが、場合によっては、こめかみや側頭部、後頭部などの頭を取り巻く筋肉も緊張して硬直します。緊張して硬直した筋肉は血行不良となり、不快感や疼痛を訴えるようになります。

 

筋肉内の血流が悪くなると、筋肉の中の乳酸やピルビン酸などの老廃物が排泄できなくなり、また新鮮な酸素や栄養などの供給が滞るために不快感として感じられるようになります。それが頭全体が締め付けられるような鈍い痛みとして感じられる原因ですが、まるで窮屈な鉢巻きで締め付けられるような不快感であるといわれています。

 

このような状態にならないように予防するためには、できるだけストレスをためないようにしてリラックスすることと、首や肩を動かすような運動をして血液の循環を良くすることです。

 

根本的な対処法としては下顎の位置を筋肉が安静になれるような位置(安静位)に戻してやることです。そのためには現在の顎の位置(習慣性咬合位)と顎が安静になる顎の位置(安静位)の差を測定して、顎が安静になるように導くためにマウスピース(オーソシス)を作って装着してもらいます。

 

通常は3~6カ月以内(早ければ2週間)で効果が表れて、顎関節症や首筋や肩こり、頭痛、自律神経失調症、無気力感などのいわゆるTMDといわれる症状が改善されます。

 

残念ながら現状ではこのような治療法に賛同して実行している医療機関はほとんどありませんので、このような考え方はほとんど普及していません。そのため多くの読者のかたはこの記事を半信半疑で読まれたかもしれません。

 

このような考え方や治療法は50年前に米国の天才的な歯科医によって開発されたものですが、一部の臨床家によって世界中で細々と行われています。その医療体験と情報を交換する国際学会は2年に一度世界のどこかで開かれています。今年はアルゼンチンのボエノサイレスで開催されました。

 

今年8月にはこの治療のために必要な計測機器を作ってきた会社の創立50周年の記念講演会がシアトルで盛大に行われます。世界中から研究者や臨床家が参集する予定です。

 

頭痛に関する治療例を2症例ほど紹介しますので、興味のある方はご覧になってください。

 http://www.kami-awase.net/case07

 http://www.kami-awase.net/case08