かみ合わせ症候群の原因

ニューロマスキュラーセオリー

噛み合わせの異常が、なぜさまざまな不快症状の原因になっているのかというについては、まだはっきりとしたことはわかっていません。
さまざまな説があるなかで当所では、ニューロマスキュラー説をとっています。
ニューロマスキュラーとは神経と筋肉という意味です。神経と筋肉は緊密な協働作用によって複雑な咀嚼運動や微妙な顎(あご)の位置を決めています。
これはニューロマスキュラー・システム(神経筋機構)とよばれています。
歯の噛み合わせが、このニューロマスキュラー・システム(神経筋機構)と調和しないことからさまざまな不快症状が発症するという学説に基づいています。

噛み合わせ症候群の原因

神経と筋肉の協働作用によって複雑な咀嚼運動や微妙な顎の位置が制御されているのですが、もう一つ上下の顎の位置関係を制御しているシステムがあります。
それは上下の歯の噛み合わせです。上下の歯が噛み合うことによって、咀嚼運動の方向や顎の位置が決定されます。
この2つのシステムが協調して働けば問題はないのですが、協調していない場合には歯が欠けたり、筋肉が過度に緊張したり、顎関節に無理な力がはたらいたりして、いわゆる噛み合わせ症候群のようなものが発症すると考えられています。

噛み合わせのズレ

歯を噛み合わせないであごの力を抜いて楽にしている時の顎の位置は神経筋機構がきめています。この位置は、筋肉や顎の関節にとってもっとも楽で無理のない位置なのですが、歯を噛み合わせようとした時に、歯の位置や形のために無理に顎をひねったり、顎をずらしたりしないと歯がうまく噛み合わないことがあります。

これは2つの制御システムが決めようとしている顎の位置が一致していないということで、その間のズレを噛み合わせのズレと呼んでいます。このようなズレがある場合には、筋肉や顎関節に異常が現れます。それが噛み合わせ症候群ということになります。 このことをもっと分かりやすい例で説明してみます。

例えば左右の靴の底が片方だけが異常にすり減った靴を履いていたとします。この靴で長時間歩くと、足の筋肉が普段より疲労して筋肉が痛んだり、膝の関節を痛めたりすることになりかねません。それは歩くたびに、足をひねったりして足を靴の底の形に合わせるように調整しながら歩かなければならないからです。足の筋肉や膝の関節にとっては普段とは異なる動きを強いられるために疲労が重なり、ついには筋肉痛などの異常を起してしまいます。

これを顎の場合に置き換えて考えてみますと、靴が片側だけ不均衡に減っていることは、歯が片側だけ不均衡に減っていることに相当します。片べりした状態で長く噛んでいると、あごの筋肉や顎の関節は無理に歯の形や位置の異常に合わせなければなりません。そのために顎の筋肉が異常に疲労したり、顎関節に異常がもたらされたりするのです。 これで噛み合わせ症候群が起こる理由を理解いていただけたのではないでしょうか。

安静位

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顎や顎関節にとってもっとも楽で無理のない位置(安静位)です。顎の力をぬいて楽にしている位置で神経筋機構が決めた位置です。残念ながら、この位置では歯は噛み合いません。

咬合位

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歯がしっかりと噛み合った時の顎の位置(咬合位)です。普段はこの位置で食事などをしています。安静位を無視して歯を噛み合わせているため、筋肉や顎関節に無理な負担が加わります。この時の無理が不快症状の原因となります。通常一日に2000回はこのように噛み合わせますので、影響は大きいのです。

噛み合わせのズレを体感

噛み合わせのずれは簡単に体感することができます。上下の歯を噛み合わせない(口を軽く開いた状態)で、全身の力をぬいてポカンとした状態をたもちながら静かに軽く口を閉じてみます。そのときに、最初に上下の歯があたる状態を観察してみてください。上下の歯の山と谷がうまく噛み合いますか?それともどこかの歯の山と山の部分が当たって、少し顎をずらさないとうまく噛み合わないということはありませんか?これは神経筋機構がきめた顎の位置(ポカンとしたときの位置)と上下の歯がうまくかみ合うときの位置が一致しないということを示しています。

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下の顎(下顎)は頭の骨(頭蓋)とは独立した骨からできており、左右の関節(顎関節)を介してブランコのように吊り下げられています。(左図)

下の顎は頭蓋と胴体との中間にあって、周囲から無数のゴムバンドのような筋肉や腱によって支えられています。

これらの筋肉は神経筋機構の支配下にあり、下のあごを自由にあやつって複雑な咀嚼運動がおこなわれるようになっています。(右図)

神経筋機構と調和しない咀嚼運動やあごの無理な位置づけがなされると、これらの筋が反応して過度な緊張状態となり、筋の疲労やこり、痛みを生じたり神経の通り道を圧迫して、”痺れ”などの原因になったりします。

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上下の歯の噛み合わせは、頭蓋と下顎の位置関係を決定します。頭蓋の下部にはえている上の歯と、下の顎にはえている下の歯が噛み合うことによって、下の顎が頭蓋に固定されます。(左図)
下の顎の位置は、歯の噛み合わせと神経筋機構との2つ制御機構から制御されていることになります。
 この2つの顎の位置が一致しないときに、噛み合わせ症候群が発症すると考えられてきています。

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ニューロマスキュラー・コンセプトについてのさらに詳しい情報は、下記の関連学会のホームページを を参照してください。

同じ考え方で診療している海外の診療所のホームページ:

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